インドアゴルフの市場規模と業界動向を徹底解説|経営で成功するための収支・戦略のポイント

この記事でわかること
  • インドアゴルフ市場規模の現状と最新データ

国内のインドアゴルフ市場だけを切り出した統一的な市場規模データは限られているため、本記事では施設数やゴルフ人口、関連市場のデータを組み合わせて市場の現状を捉えます。2023年のゴルフ人口は530万人、インドアゴルフ練習施設は全国1,518カ所まで増えています。

  • 市場規模の推移と成長を支える要因

コロナ禍以降の練習スタイルの変化、シミュレーター精度の向上、インドア施設の利用機会の広がりが、市場拡大を後押ししています。

  • 市場規模から逆算するビジネス採算性

インドアゴルフ事業の採算ラインは施設規模や運営方法によって異なりますが、5〜6打席規模の店舗では月商150万〜200万円前後が一つの目安とされています。立地や会員数の設計次第で、投資回収期間は大きく変わります。

インドアゴルフの市場は、コロナ禍を契機とした練習スタイルの変化と、シミュレーター技術の進化で拡大を続けています。一方で出店数の増加に伴い競争も激しくなり、参入を検討する事業者には数字に基づいた判断が欠かせません。

本記事では、レジャー白書や業界調査のデータをもとに、施設数や利用動向、関連市場からインドアゴルフ市場の現状と推移を捉え、事業としての採算性まで整理します。

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目次

インドアゴルフ市場規模の現状

国内のインドアゴルフ市場だけを切り出した市場規模の統一的な統計は限られています。そのため、市場の現状を把握する際は、ゴルフ産業全体の規模に加えて、インドアゴルフ施設数や利用動向など複数のデータから捉える必要があります。

国内では施設数の増加が顕著で、シミュレーター技術の進化とともに新しい練習環境として定着が進んでいます。

インドアゴルフと市場規模の定義

インドアゴルフとは、屋内に設置したシミュレーターやネット打席を使い、ラウンド体験・打球計測・スイング解析を行う施設やサービスの総称です。会員制スタジオ、レッスンスクール、24時間無人運営型など、業態は多様化しています。

市場規模を把握するには、施設数・会員数・客単価・利用回数といった複数の指標を組み合わせて推計するのが実務的です。単一のデータだけでは実態を見誤るため、ゴルフ産業全体の中での位置づけを意識して読み解きます。

インドアゴルフ市場を理解する主要データ

レジャー白書2024によると、2023年のゴルフ人口は530万人、ゴルフ場の市場規模は9,390億円です。インドアゴルフ練習施設は全日本ゴルフ練習場連盟の集計で全国1,518カ所(2023年10月末時点・前年比+196施設)まで増え、東京都内だけで596カ所に達しています。

国内のインドアゴルフ施設数は直近数年で右肩上がりに増え、都市部では「徒歩圏に複数店舗」という競合環境が一般化しつつあります。世界に目を向けると、ゴルフシミュレーター市場は2024年に約17億ドル、2033年には38億ドル規模へ拡大すると複数の調査機関が予測しており、日本市場もこの成長トレンドの中にあります。

主要データを整理すると次の通りです。経営判断の際は、自社の商圏に当てはめて再計算します。

指標数値出典・時点
国内ゴルフ人口530万人レジャー白書2024(2023年実績)
国内ゴルフ場市場規模9,390億円レジャー白書2024(2023年実績)
インドアゴルフ施設数(全国)1,518カ所全日本ゴルフ練習場連盟(2023年10月末・前年比+196)
インドアゴルフ施設数(東京)596カ所全日本ゴルフ練習場連盟(2023年10月末)
世界ゴルフシミュレーター市場17.4億ドル→38.1億ドル市場調査機関(2024→2033予測)
OK ON GOLF導入支援チーム

実際の出店相談では、競合店舗数よりも「予約の取りやすさ」を確認することがあります。近隣店舗が複数あっても予約が埋まっているエリアは需要超過の可能性があり、逆に競合が少なくても空き枠が多いエリアでは集客に苦戦するケースがありました。

練習場とスクール別の市場規模

インドアゴルフは大きく「セルフ練習型」と「レッスン・スクール型」に分かれます。両者は収益構造が異なり、組み合わせるハイブリッド型も増えています。

セルフ練習型は会員単価1万円前後で会員数が収益を左右し、レッスン型は単価2〜3万円で継続率が収益を左右します。両方を組み合わせるハイブリッド型は、会員数と継続率の両面を底上げできる業態です。

業態別の収益構造のちがい
・セルフ練習型:会員単価1万円前後、会員数が収益を左右
・レッスン型:単価2〜3万円、継続率が収益を左右
・ハイブリッド型:会員数と継続率を両面から底上げ

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インドアゴルフの市場規模の推移

インドアゴルフの市場規模は、コロナ禍をきっかけに大きく変わりました。短時間で天候に左右されない練習ニーズが定着し、利用者層も従来のゴルフ層から広がっています。市場の伸びを支える要因を整理しておくと、自社の出店戦略に活かしやすくなります。

過去の推移と今後の予測

国内のゴルフ人口は緩やかな減少傾向にありますが、その中でインドアゴルフ施設数は増加を続け、ゴルフ産業内での存在感を高めています。世界市場では、ゴルフシミュレーター市場のCAGRを9%前後と複数機関が予測しています。

ゴルフ人口が緩やかに減少する一方、インドア施設数は増加しており、練習環境が変化しているという構造変化が、市場拡大の本質的なドライバーです。屋外練習場の閉鎖が続くエリアでは、その需要がインドアに流入し、局所的に急伸するケースもあります。

技術革新が市場規模に与える影響

シミュレーターの弾道計測精度は近年大きく向上し、複数センサー方式やカメラ方式など多様な計測手法が普及しました。AIによるスイング解析や実在コースの収録など、ソフト面の進化も利用体験を押し上げています。

機器精度の向上によって本格的な練習にも対応しやすくなり、UIやコンテンツの充実によって初心者でも利用しやすい環境が整ってきました。入退室・予約・決済を一体化する無人運営システムの普及も、コスト構造を変えて出店余地を広げています。

技術革新が市場を押し上げる仕組み
・機器精度の向上で本格的な練習にも対応
・UI・コンテンツの充実で初心者にも利用しやすく
・無人運営システムが運営コストを下げ出店余地を広げる

OK ON GOLF導入支援チーム

無人店舗の運営では、システム障害よりも「入室方法が分からない」「予約した打席が分からない」といった問い合わせの方が多く発生します。
実際に、案内動画や施設利用マニュアルを整備したことで問い合わせ件数が大きく減った店舗もありました。

消費者トレンドと人口動態の影響

利用者層の広がりは、市場を中長期で支える要因です。

GOLFZONが2025年に実施したゴルフ利用実態調査では、週1回以上練習するゴルファーのうち、インドアゴルフ練習場を利用する割合が27.2%となり、屋外練習場(17.6%)やゴルフ場(5.1%)を上回りました。また、インドアゴルフの利用率は40代で14.3%から34.4%、30代で23.8%から33.8%へと前年から大きく上昇しています。

日常的に練習するゴルファーにとってインドアゴルフが主要な練習場所のひとつになっていることに加え、若い世代への利用の広がりも見られます。
(出典:GOLFZON「ゴルフ利用実態調査2025」)

また、従来は40〜60代男性が中心だった利用者層が、20〜40代へと裾野を広げていることが、市場を支える重要なトレンドです。こうした利用者層の変化を踏まえ、出店エリアの年齢構成や利用目的に合わせて、サービスや料金プランを設計することが重要です。

市場の構造変化を整理すると次の通りです。出店戦略の前提として押さえておきたい点です。

変化軸従来近年
利用者の年代40〜60代男性中心20〜40代に裾野拡大
利用目的個人練習中心レッスン・コミュニティ利用増
運営形態有人・営業時間内無人・24時間化が進展
機器性能距離計測中心AI解析・コース体験へ拡張
OK ON GOLF導入支援チーム

最近はゴルフ経験者だけでなく、「会社の福利厚生で初めて触れた」「友人に誘われて体験した」という利用者も増えています。
実際に、練習目的だけでなくコミュニケーションの場として利用されるケースが増えており、従来とは異なる集客導線が生まれています。

インドアゴルフの市場規模から見たビジネス採算性

市場規模の拡大を背景に、新規参入を検討する事業者が増えています。ただし「市場が伸びている=どこに出しても儲かる」とは限らず、収益モデルとコスト構造を数字で押さえることが前提です。

主要な収益モデルと売上イメージ

インドアゴルフの収益は、月額会員制(セルフ/レッスン)、ビジター利用、レッスン受講料、物販・付帯サービスで構成されます。会員単価別に必要会員数を試算すると、単価1万円なら月商170万円におよそ170名、レッスン込みで単価2万円なら85名程度が目安になります。

必要な売上は施設規模や固定費によって異なり、会員単価とビジター比率の設計次第で、同じ商圏でも収益性は大きく変わります。自社の商圏人口と組み合わせて到達難易度を測ることが有効です。

初期投資と運営コストの目安

初期投資は打席数や立地で差がありますが、6打席規模で3,000万〜5,500万円程度(立地・内装仕様による)がレンジの目安です。内訳は内装工事、シミュレーター機器、販促費、初期運転資金が中心です。

運営コストで影響が大きいのは家賃と人件費で、無人運営の導入や立地選定でこの2項目をどこまで圧縮できるかが採算ラインを左右します。下表は、事業者向けに公開されている収支モデルの一例です。年商6,096万円(月平均約508万円)を想定したケースであり、一般的な売上水準を示すものではありません。実際の収支は立地・打席数・会員単価・会員数・運営形態などによって大きく変動します。

項目金額(年額)備考
売上6,096万円会員制+ビジター想定
家賃1,440万円月120万円想定
人件費564万円無人運営前提の最小構成
販促・顧客管理290万円広告・CRM運用
機器リース・減価償却552万円機器コスト相当
営業利益2,745万円投資回収目安2〜3年(モデル試算)

主要リスクと現実的な対策

市場の伸びとともに、競合過密による会員獲得難、退会率の上昇、機器の陳腐化といったリスクも見えてきました。とくに駅前一等地は競合が密集しやすく、差別化なしでは家賃負担に見合う売上を確保しにくくなります。

あえて駅前を外して駐車場併設の郊外立地を選ぶ、セルフとレッスンを組み合わせて継続率を高める、といった設計がリスク軽減と収益性の両立に有効です。AI解析による上達の可視化やコミュニティ運営も、退会率を抑える代表的な打ち手です。

避けたい採算リスク
・差別化なしの駅前一等地出店は家賃負担に見合わない
・退会率の上昇でLTVが伸びない
・機器の陳腐化で競争力が低下する

OK ON GOLF導入支援チーム

出店候補地を比較する際は、商圏人口だけでなく、来店手段まで確認しています。実際の相談でも、駅近で人通りが多い物件より、駐車場を確保できる物件の方がターゲットと合うと判断したケースがありました。ゴルフクラブを持参する利用者が多いエリアでは、徒歩圏かどうかだけでなく、車で通いやすいかも重要な判断材料になります。

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よくある質問

インドアゴルフ市場規模は今後も伸び続けますか?

世界のゴルフシミュレーター市場はCAGR9%前後で成長すると複数機関が予測し、国内のインドア施設数も増加が続いています。ただし都市部では出店が密集するエリアもあり、商圏単位での需給バランスを見極めることが大切です。

開業の初期投資はどの程度を見込めばよいですか?

事業者向けの試算では、6打席規模で3,000万〜5,500万円程度がレンジの目安です。内訳は内装・シミュレーター機器・販促費・初期運転資金が中心で、無人運営システムの有無で構成が変わります。

損益分岐点の目安はどのくらいですか?

5〜6打席規模では、月商150万〜200万円前後をひとつの売上目標とするモデルもあります。ただし、実際の損益分岐点は家賃や人件費、機器コストなどによって異なります。
会員単価・ビジター比率・レッスン売上など、自社の収益モデルとコスト構造に合わせて試算することが重要です。

どのような顧客層をターゲットにすべきでしょうか?

インドアゴルフでは20〜40代の利用が広がっていますが、ターゲットは年代だけで決めず、出店エリアのゴルファー層や競合状況、利用目的をもとに設定することが重要です。セルフ練習、レッスンなど、想定する顧客層に合わせて料金やサービス内容を設計します。

まとめ

インドアゴルフの市場規模は、ゴルフ人口の構造変化とシミュレーター技術の進化を背景に、国内外で拡大しています。施設数は全国1,518カ所まで増え、世界市場も2033年に38億ドル規模へ伸びると予測されるなど、参入の余地がある市場です。

一方で、施設規模に応じた採算ラインを超えるには、立地戦略、収益モデルの設計、無人運営によるコスト最適化、継続率を高める仕組みづくりが欠かせません。市場規模というマクロ指標と、商圏・収支というミクロ指標を両輪で押さえ、数字に基づいた事業計画を立てることが、成功確率を高める道筋になります。

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