ゴルフ業界の今後は明るい?市場データで見る将来性と参入チャンス

この記事でわかること
  • ゴルフ業界は一律に拡大しているわけではない

参加人口は長期的に減少する一方、直近の実施率は持ち直しており、分野ごとに動きが異なります。

  • 若年層・女性への入口には変化が見られる

2024年調査では20歳代の実施率が上昇し、女性の20歳代も過去の調査で最も高い実施率となりました。

  • インドアゴルフは参入候補の一つ

施設数は増えていますが、成功には商圏・顧客像・収益モデルの個別検証が欠かせません。

ゴルフ業界の今後は、一概に『市場縮小』という言葉だけで片付けられない構造変化が起きています。長期では参加人口が減少している一方、直近では実施率の持ち直しやインドア施設の増加が確認できます。結論として、参入余地は「業界全体」ではなく、需要の変化に合う事業領域を選び、商圏と収益性を検証できるかで決まります。公的機関・業界団体の一次情報をもとに、将来性と参入判断のポイントを確認しましょう。

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目次

ゴルフ業界の今後は分野ごとに明暗が分かれる

ゴルフ業界を一括りに評価すると判断を誤ります。参加人口・実施率・施設数は、それぞれ対象と定義が異なる指標です。まず同じ条件のデータを比べ、長期変化と直近変化を分けて捉えましょう。

ゴルフ人口は長期減少でも直近の実施率は持ち直している

笹川スポーツ財団によると、20歳以上でゴルフ(コース・練習場のいずれか、または両方)を年1回以上実施した推計人口は、2000年の1,332万人から2024年の912万人へ約420万人減少しました。一方、同じ定義の実施率は2020年の7.7%から2024年の8.9%へ上昇しています。

つまり、長期的な参加人口の縮小と、直近の参加率の持ち直しが同時に起きている状況です。単年の増減だけで成長市場と判断せず、誰が・どの頻度で・どのサービスを利用しているかまで分解して確認しましょう。

市場データは定義と調査範囲をそろえて読む

ゴルフ業界の数字を見るときは、人口・実施率・施設数を分けて考える必要があります。
人口は「何人いるか」、実施率は「どれくらいの割合でプレーしているか」、施設数は「練習できる場所がいくつあるか」を示す数字です。

そのため、ゴルフ人口が減っていても、実施率が上がることはあります。また、施設数が増えていても、調査の対象や方法が変わっていれば単純には比較できません。
数字を見る際は、定義・調査範囲・調査時点を確認することが大切です。

インドア施設の増加は需要構造の変化を示している

全日本ゴルフ練習場連盟の2025年度調査では、2026年1月30日時点の施設数は屋外2,259、インドア2,541と集計されています。ただし、同連盟は2025年度からWeb調査やマッピングデータの活用などによる、これまで把握しきれていなかった小規模な無人店舗等も網羅する調査方法を採用するようになったため、インドア施設数の前年対比に大きな差異が出ていると明記しています。前年増減ではなく、最新時点でインドアゴルフという形態が、すでに屋外練習場と肩を並べるほど一般的な選択肢として市場に定着している事実として扱いましょう。

市場データの要点
・推計人口は2000年から2024年までの長期で減少
・実施率は2020年から2024年にかけて持ち直し
・インドア施設は最新調査で2,541施設。ただし前年比較は不可

OK ON GOLF導入支援チーム

インドアゴルフの店舗数が増えているのは事実ですが、「増えているから、この地域でも需要がある」とは限りません。

実際、近くに競合店が何軒もあっても会員が集まる地域もありますし、逆に競合がほとんどなくても苦戦することがあります。店舗数より、その地域にどんな人がいて、いつ、何のために通うのかを見る方が大事です。

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ゴルフ業界の将来性は新規層への入口で変わる

将来性を左右するのは、既存ゴルファーだけでなく若年層・女性・初心者が始めやすく、続けやすい接点をつくれるかです。「市場が伸びる」と一括りにせず、一次情報に表れた変化と事業上の示唆を分けて考えましょう。

20歳代と女性のデータに新しい入口の兆しがある

2024年の年1回以上の実施率は、男性14.8%、女性3.0%でした。年代別では20歳代が2022年から4.0ポイント上昇して8.5%となり、女性の20歳代は6.0%で過去の調査中もっとも高い水準です。これは、コロナ禍をきっかけとした密を避けるレジャーとしての認知や、インドア施設の増加によって会社帰りなどにカジュアルに体験できる環境が整ったこと、SNSでの露出などが背景にあると考えられます。

ただし、この変化だけで若年層・女性市場の継続成長が確定したとは言えません。事業者は、新しい入口が生まれている可能性を商圏ごとの需要調査で確かめる必要があります。

初心者が続けやすい体験設計が選ばれる理由になる

初心者向けサービスでは、上達を実感できる仕組みに加え、利用時の心理的な負担を下げる工夫が重要です。シミュレーターの計測結果、予約制、クラブレンタル、初回案内などを組み合わせ、利用手順をわかりやすく設計しましょう。

一方、機器を置くだけで継続利用が生まれるわけではありません。必要なサポート、料金、利用時間帯を決める前に、未経験者・スコア改善層・競技志向など、対象を具体化しましょう。

デジタル化は利便性と運営方法の選択肢を広げる

オンライン予約、入退室管理、決済、会員管理を連携すれば、営業時間やスタッフ配置を柔軟に設計できます。利用者が空き状況を確認して来店するまでの手順も、わかりやすく整えましょう。

ただし、無人化や24時間営業は運営コストを自動的に下げる仕組みではありません。防犯、問い合わせ対応、清掃、機器トラブル対応まで含め、利便性と運営負荷の両方を試算するべきです。

新規層への入口を設計する視点
・若年層・女性の変化は商圏データで再確認する
・初心者向け設計は対象と利用手順を具体化する
・デジタル化は利便性と運営負荷を同時に見る

OK ON GOLF導入支援チーム

無人運営というと、スタッフを置かずに全部自動で回すイメージを持たれがちですが、実際はそう単純ではありません。
予約や決済、入退室、打席の起動などは自動化できますが、問い合わせや機器トラブルまでなくなるわけではないからです。何をシステムに任せて、どこから人が対応するのか。そこを最初に決めておかないと、かえって運営が大変になります。

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ゴルフ業界への参入はインドアを候補に比較検討する

参入判断では、インドアゴルフを有望と決めつけるのではなく、需要仮説・商圏・収益モデル・運営条件が合うかを順に確認するべきです。施設数の増加は参入候補になる根拠の一つですが、成功を保証するものではありません。

参入検討は次の順で進め、期待と前提条件を切り分けましょう。

STEP
需要仮説を決める

誰のどの不便を解決する施設なのかを一文で定義しましょう。

STEP
商圏と競合を調べる

居住者・就業者・交通動線と既存施設を確認し、顧客像を具体化しましょう。

STEP
収益と運営を試算する

料金、稼働率、固定費、スタッフ配置を前提付きで試算しましょう。

インドアゴルフは生活導線に合わせて設計しやすい

インドアゴルフは、天候に左右されにくく、予約枠を設定しやすい点が特徴です。駅周辺、住宅地、オフィス街など、立地ごとの生活導線に合わせた営業時間と利用プランを検討しましょう。

ただし、立地の利便性だけで成立するわけではありません。来店可能な時間帯、移動手段、利用目的、競合施設との差を確認し、選ばれる理由を具体化するべきです。

参入余地は商圏と顧客像の具体化で決まる

同じインドアゴルフでも、初心者向けレッスン、個人練習、法人利用、既存施設への追加導入では、必要な設備と運営方法が異なります。まず、「誰に、何を、どの頻度で使ってもらうか」を決めましょう。

そのうえで、商圏人口だけでなく、昼夜人口、年齢構成、所得、交通手段、競合の料金と営業時間を確認します。全国平均よりも出店候補地で成立する条件を優先するべきです。

成功可能性は収益モデルと運営条件の検証で高まる

事業計画では、会員数だけでなく、料金プランごとの売上、時間帯別の稼働率、解約、家賃、人件費、保守費などを前提付きで試算します。楽観・標準・慎重の複数シナリオを置き、必要な余力を確認しましょう。

また、有人・無人の選択、トラブル対応、清掃、セキュリティ、機器保守を誰が担うかも収益性に直結します。市場の追い風より、個別の商圏と運営条件を検証できるかが参入判断の核心です。

参入前に確認すること
・需要仮説を顧客像と利用目的まで具体化する
・商圏と競合を出店候補地ごとに調べる
・収益モデルを複数シナリオで試算する

OK ON GOLF導入支援チーム

シミュレーターは、単純に機能が多い機種を選べばいいわけではありません。
無人店なら初めての人でも操作しやすいこと、レッスン中心ならスイング分析や練習機能が使いやすいこと、小規模店なら設置条件に無理がないことが大切です。高性能でも、店舗の使い方に合っていなければ、結局使わない機能ばかり増えてしまいます。

よくある質問

ゴルフ業界は本当に縮小しているのですか?

長期では参加人口が減少していますが、2020年から2024年にかけて実施率は持ち直しています。指標と期間によって見え方が異なるため、一括りに縮小・成長とは判断できません。

インドアゴルフは今後も伸びますか?

最新の業界団体調査ではインドア施設が広く確認されています。ただし調査方法が変更されているため、前年との単純比較はできません。需要と競合を商圏ごとに確認する必要があります。

参入前に何を確認すべきですか?

顧客像と利用目的を定め、商圏・競合・料金・稼働率・固定費・運営体制を確認します。楽観・標準・慎重の複数シナリオで試算すると判断しやすくなります。

まとめ

ゴルフ業界の今後は、「一律に明るい/暗い」ではなく分野ごとに明暗が分かれます。20歳以上の推計人口は2000年の1,332万人から2024年の912万人へ減少した一方、年1回以上の実施率は2020年の7.7%から2024年の8.9%へ持ち直しました。インドア施設も最新調査で広く確認されていますが、調査方法の変更があるため前年との単純比較はできません。

参入を検討するなら、インドアゴルフを候補の一つとし、顧客像、商圏、競合、料金、稼働率、固定費、運営体制を前提付きで検証することが第一歩です。市場全体の追い風だけで判断せず、出店候補地で選ばれる理由と、慎重シナリオでも継続できる収益構造を事業計画に落とし込みましょう。

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